地面にある肉を伏せた状態から手を伸ばして掴む。初めてヴォルフ・ファンゲンを見た時に受けた衝撃は忘れられない。実際は相手の足を掴んで攻撃する技である。しかし自分で使用してみると、足より肉を掴むものだと再認識した。
18世紀の中頃に栄えたプロシア王国。ナインハルト・ズィーガーはその国にある紅き獅子聖騎士団の団長である。禿頭半裸の個性派サムライ。構えが中腰で分かり難いが、実は2mをゆうに超える巨漢。馬場よりでかい。
彼の武器は「ズァリガーニ」という巨大なガントレットで、掴んだり、飛び道具を弾いたり、謎の爆炎を射出できる。
特技はタップダンス。コンプレックスに笑顔が作れないとあるので、次の機会があれば勝利ポーズに無表情でタップを踏む姿を見たいものである。
ズィーガーは地味な上に明確なライバルがいない。そのためかシリーズ全7作品(3Dを除く)を通して出場はたったの2回。これは外見や個性に力を注ぐあまり人間の部分がおざなりであったことが最大の理由だろう。
パワーを前面に押し出したズィーガーのファイトスタイルは打撃のみという正に漢(サムライ)仕様。その中でズァリガーニを除くズィーガーならではの特長に気付く。
主なダメージ源の一つにティーガー・コップからの連続技がある。注目すべきは投げに行く際の凄まじい跳躍力で、なんと画面から消えることもある。
そして秘奥義のオペラツィオン・ティーガーも画面外まで飛び上がり、上空からボディアタックを仕掛けるという大技だ。
このことからズィーガーには驚異の跳躍力があることが分かった。しかしこれ程の巨体と巨大な武器を装備しながらどうやって推進力を得ているのか。よく見ると跳躍というより上昇に近い。色々と考えを巡らせた結果、ヴルカーンの逆噴射が妥当であるとの結論に至る。(思案中は放屁も有力であったが却下した)
ところでオペラツィオン・ティーガーという技、どこかで見覚えがあると思ったらマキシマのバンカーバスターにそっくりではないか。そう考えると他の技もどことなく近いような気がしてきた。ボディアタックはジャンプC。ヴルカーンはベイパーキャノン。ティーガー・コップの3連コンボはSYSTEM1・2。もしかしたらマキシマはズィーガーの戦闘スタイルをベースに造られたのかもしれない。プロシア王国恐るべし。
これまであまり恵まれなかったズィーガーだが、まずはこの勝利メッセージを見て頂きたい。
『無駄な怒りは敗北を意味する。相手を見ろ、相手を知れ。憎まず、愛することこそ真の強さだ!』
この言葉の意味するもの、それは"友愛"である。これほど時代に即した台詞も珍しいのではないか。是非とも友愛精神でズィーガーも救済していただきたい。
*ズィーガーを語る上で「シゲル」を外すわけにはいきません。やはり
こちらのサイトをご覧になるのが一番かと思います。謎の趣がありますので、一度はご覧になることをお勧めします。
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