「マキシマリベンジャー」の文字を初めて見た時、ついに来たか、と胸が高鳴なった。大型モニターに目をやると、ちょうどMAX版マキシマリベンジャーが炸裂していた。館内がにわかにざわつく。かくして某バトラー似の彼による復讐が始まった。
ネオジオランド3号館で行われたKOF99のロケテスト。マキシマとの出会いの話である。
マキシマはネスツによってサイボーグ手術を施されている。ネスツに親友を殺され、その復讐をするためにネスツへ身を置く本物のリベンジャーだ。
相棒のK'とは逃亡の時から一緒に行動している。しかし二人の馴れ初めは未だ語られていない。ただ、99のEDにおける「火遊びが好きなんだよ。俺はな」の一言で二人の方向性が決まったように思う。
見た目に違わず鈍足でやられ判定も大きい。ダッシュは何故かマキシマリフトやアークエネミーのようにローラーダッシュをせず、普通に走る。本気で闘っていないのか、それとも省エネを意識しているのかは不明。
始めの頃は格闘大会を意識したクリーンなファイトスタイルだったが、途中からビームを発射するなど過ぎた行為が目に付くようになる。02UMではミサイルを大量に発射後、ビームで止めを刺すという格闘のかけらもない技が追加されている。しかし威力があまりにもしょぼいため、卑怯というより滑稽な印象が強い。
マキシマリベンジャーはマキシマの生命線である。威力、性能、演出ともにトップクラスで、02UMでは待望のフィニッシュがついた。
2003では投げ間合いが異常なほど広く、遠距離立ちAが当たらない位置でも掴むことができた。その代償なのか、ヒット後の演出が長すぎて相手の方が先に動けてしまう。
最も脅威であったのが99版で、なんと時を止めることができる。ゲージが無い状態でリベンジャーのコマンドを入力すると、何故か数フレーム画面が止まってしまう。連続入力するとコマ送りのようになり、相手の行動を御しやすくなるという恐るべき技なのである。
せっかくなので2003のマキシマを検証してみた。
通常攻撃は弱攻撃の連発が出来ず、モンゴリアンが強攻撃から繋がらない。ジャンプCのめくり判定以外で優れた点は見出せなかった。
必殺技ではマキシマリフトが目に付く。2003はシステム上、移動投げも近距離であればすぐに掴んでくれる。そのため弱攻撃からの連続技としても使用可能。ただ、追い討ちのセントーンプレスがいただけない。連続ヒットするようになったのは良いが、空中の相手に突っ込むのは違うと思う。それじゃセントーンアタックですぜ。
リーダー超必殺技のMX-II型ファイナルキャノンにおいては、その不遇ぶりが伺える。強攻撃から繋がらず、もし連続ヒットしても補正により威力は激減する。使える場面は相手のノーマルor大ジャンプの迎撃ぐらいしかないので、ロマンを求めたい方は是非。
今では弱キャラの代表のような扱いのマキシマ。これから先、ICBMを投げるなど更に浮いたキャラになるかもしれない。だけど彼は分かっている。真に頼れるのはリベンジャーだけなのだと。
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それにしてもビームやミサイルなどを武装したのに、実際にはあまり戦力アップになっていないところがマキシマらしい。しかしあれだけのエネルギーをどこから得ているのだろうか。まさかとは思うが先○者のように大地から……いや、そんなことはない、と思いたい。
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